ギゼンガ(読み)ぎぜんが(その他表記)Antoine Gizenga

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギゼンガ」の意味・わかりやすい解説

ギゼンガ
ぎぜんが
Antoine Gizenga
(1925―2019)

コンゴ民主共和国(旧、ザイール共和国)の政治家。教員生活ののち政界に入り、1960年のコンゴ共和国(のちザイール共和国、現在のコンゴ民主共和国)の独立とともに副首相に就任したが、カサブブ大統領と対立したルムンバ首相が逮捕されると、ルムンバ派の勢力を結集し、1960年12月にスタンリービル(現、キサンガニ)に中央政府を樹立する旨を宣言し(スタンリービル政権)、首都であるレオポルドビル(現、キンシャサ)を拠点とするカサブブのレオポルドビル政権と対立。1961年8月アドゥラCyrille Adoula(1921―1978)首相の挙国一致内閣が成立するとその副首相に就任したが、その後もチョンベ政権時代からモブツ政権時代を通じてルムンバ派の指導者としての立場から政府と対立を繰り返し、再三にわたり逮捕された。1966年に国外に脱出し、以後も反体制運動を展開した。1990年代に入って帰国したが、その後も統一ルムンバ党(PALU)の党首として政治活動を続けた。2006年12月ジョゼフ・カビラJoseph Kabila(1971― )大統領就任に伴い首相となり、政権の中心にいたが、政府軍改革に失敗し、2008年に辞任した。

[小田英郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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