旧ベルギー領コンゴ(現コンゴ民主共和国)出身の政治家。教員生活ののち政界に入り、1955年にバコンゴ人を基盤としたアバコ党(バコンゴ同盟)を組織してその党首となった。1960年の独立に際してコンゴ共和国(のちザイール共和国、現コンゴ民主共和国)の初代大統領に選ばれたが、もともと彼の思想はバコンゴをはじめとする各部族の自治権を大幅に認めようとする地方分権主義であったため、中央集権主義によって急速に国家統合を果たそうとするルムンバ首相と激しく対立し、第一次コンゴ動乱のさなか互いに相手の解任を宣言するという異常な事態を招いた。第一次動乱終結後、首相に就任したツォンベとも対立するなど波瀾(はらん)に満ちた政治生活を送ったが、1965年のモブツ将軍のクーデターで失脚した。
[小田英郎]
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