クスコ彩文土器(読み)クスコさいもんどき(その他表記)Cuzco painted pottery

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クスコ彩文土器」の意味・わかりやすい解説

クスコ彩文土器
クスコさいもんどき
Cuzco painted pottery

インカ文明の最も典型的な土器。ペルー南部高地のクスコを中心に発達した。器形は胴部左右取手のついた尖底壺に特色がある。文様褐色またはオレンジ色の化粧土の上に,赤,白,黒,黄で市松模様,簡単な幾何学文,松葉状の植物文などが描かれている。このほか小型の動物,鳥の形象取手付き浅鉢,水差しもある。インカ時代には広くアンデス一帯に伝播して,各地の土器に影響を与えた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android