クライオ電子顕微鏡(読み)クライオデンシケンビキョウ

デジタル大辞泉 「クライオ電子顕微鏡」の意味・読み・例文・類語

クライオ‐でんしけんびきょう〔‐デンシケンビキヤウ〕【クライオ電子顕微鏡】

たんぱく質をはじめとする生体高分子などを急速に凍結させ、高分解能でその構造を解析する透過型電子顕微鏡試料をセ氏零下270~160度という低温に保ち、元の構造が破壊されないよう非常に低い線量の電子線を照射して観察する。低線量のため、そのままではノイズが多い不鮮明な画像しか得られないが、さまざまな方向から得られた画像を多数組み合わせて平均化することによって高分解能の三次元画像を得ることができる。低温電子顕微鏡クライオEM(cryo-EM)。
[補説]2017年、クライオ電子顕微鏡法の開発に貢献したJ=ドゥボシェ、J=フランク、R=ヘンダーソンノーベル化学賞を受賞した。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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