クリロウィチ(読み)くりろうぃち(その他表記)Jerzy Kurylowicz

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クリロウィチ」の意味・わかりやすい解説

クリロウィチ
くりろうぃち
Jerzy Kurylowicz
(1895―1978)

ポーランドの言語学者。印欧言語学が専門であるが、著書12冊、論文233編の内容は一般言語学、歴史言語学、ロマンス語、ゲルマン語、ケルト語、スラブ語、セム語の多岐にわたる。1923~1925年フランス政府留学生として、パリにおいてメイエバンドリエス、J・ブロックJules Bloch(1880―1953)のもとで、一般言語学、印欧言語学、東洋諸語を研究、ルブフ大学、ブロツワフ大学、クラクフ大学の教授を歴任した。プラハ学派およびコペンハーゲン学派的構造主義の傾向を示す。主著Esquisses linguistiques』(Ⅰ. Kraków, 1960 ; Ⅱ. München, 1975)、『The Inflectional Categories of Indo-European』(Heidelberg, 1964)。

[下宮忠雄 2018年6月19日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クリロウィチ」の意味・わかりやすい解説

クリロウィチ
Kuryłowicz, Jerzy

[生]1895.8.26. スタニスラフ
[没]1978.1.28. クラクフ
ポーランドの言語学者。 A.メイエのもとで印欧語比較言語学を学ぶ。ヒッタイト語 音を,ソシュールの想定した印欧祖語の喉音音素と結びつけ,印欧語比較文法に新生面を開いた業績が有名。言語理論の面にも貢献がある。主著『インド=ヨーロッパ語研究』 Études indo-européennes I (1935) ,『インド=ヨーロッパ語のアクセント』L'accentuation des langues indo-européennes (52) ,"The Inflectional Categories of Indo-European" (64) ,"Indogermanische Grammatik.II.Akzent und Ablaut" (68) ,"Studies in Semitic Grammar and Metrics" (72) など。

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