日本大百科全書(ニッポニカ) 「コペンハーゲン学派」の意味・わかりやすい解説
コペンハーゲン学派
こぺんはーげんがくは
言語学研究者のグループ。1928年に名のりをあげた、プラハ学派に触発されて、デンマークのイェルムスレウがブレンダルBrøndalと組んで、33年にコペンハーゲン大学関係の言語学研究者を中心として結成した。34年から会誌『Bulletin du CLC』を刊行、39年から『Acta Linguistica』(第9巻以降『A. L. Hafniensia』と改称して会誌を併合)を発行、さらに44年からは『コペンハーゲン学派論叢(ろんそう)』Travaux du CLCを出して多くの論文を世に送った。言理学glossematics関係のものが中核をなしているのは、けだし当然であろう(この『論叢』は第16巻〈1975〉まで刊行されている)。総帥であったイェルムスレウが没してからは、学派としての活動は衰退しているが、まったく死滅しているわけではない。著名な関係学者としては、ウルダルH. J. Uldall、フィッシャー・ヨーアンセンE. Fischer-Jørgensen、トービィK. Togebyらがあげられる。
[林 榮一]