クルス・イ・ソウザ(読み)くるすいそうざ(その他表記)João da Cruz e Sousa

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クルス・イ・ソウザ」の意味・わかりやすい解説

クルス・イ・ソウザ
くるすいそうざ
João da Cruz e Sousa
(1861―1898)

ブラジル詩人黒人奴隷両親の間に生まれ、貧困と人種偏見に苦しむ。生前は文学的評価は低かったが、現在ではブラジル最大の詩人の一人に数えられる。自然主義的素養美学を修めたが、のちにボードレールポルトガルの詩人の影響を受けて象徴主義に向かう。彼の独創性はこれら二つの傾向融合にある。代表作は散文詩集ミサ典書』(1893)、詩集『円楯(まるだて)』(1893)。

[高橋都彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android