改訂新版 世界大百科事典 「クレドナー」の意味・わかりやすい解説
クレドナー
Wilhelm Credner
生没年:1892-1948
ドイツの地理学者。地質学・地理学者ルドルフの子としてグライフスワルトに生まれる。初め鉱山学の研究を志したが,第1次世界大戦の終了後グライフスワルト大学,スウェーデンのウプサラ大学に,さらにハイデルベルク大学でA.ヘットナーについて地理学を学ぶ。1924年スウェーデンに調査旅行に出かけ,《スウェーデンにおける景観と経済》(1925)を発表。27-31年にインドシナおよび中国南部に調査旅行に行く。31年ニュルンベルク商科大学教授,32年ミュンヘン工科大学教授となり,その活動を展開する。《タイ族の国シャム》(1935)は地誌の古典に数えられている。46年ミュンヘン大学に移り,地誌学のほかに,経済地理学・文化地理学の分野で大きな足跡を残した。特に農業地理学では大縮尺の土地利用図の使用を始めたことで知られる。
執筆者:野間 三郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報