グッドノー(読み)ぐっどのー(その他表記)Frank Johnson Goodnow

日本大百科全書(ニッポニカ) 「グッドノー」の意味・わかりやすい解説

グッドノー
ぐっどのー
Frank Johnson Goodnow
(1859―1939)

アメリカの行政学・行政法学者。1891~1907年コロンビア大学教授。1913年に中華民国法制顧問として北京(ペキン)に行き、袁世凱(えんせいがい)大統領に「中国国体論」、ついで「覚書」を提出して、袁の帝政運動に一役買った。帰国後、ジョンズ・ホプキンズ大学総長に任じた(1914~1929)。主著に『政治と行政』Politics and Administration(1900)や『憲政原理』Principle of Constitutional Government(1916)があるが、とくに前著は、国家意志の形成としての政治と、国家意志の執行としての行政とを、機能論的に区別することによって、T・ウッドロー・ウィルソンの「行政の研究」論文(1887)と並んで、アメリカ行政学の最初の業績として評価されている。

田口富久治

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「グッドノー」の解説

グッドノー

生年月日:1859年1月18日
アメリカの行政法学者
1939年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のグッドノーの言及

【帝政問題】より

…中国情勢の安定のみを願う帝国主義列国は,従来から袁世凱に対して好意的であったし,唯一の例外であった日本も,二十一ヵ条要求を認められたことに対する報酬を支払うであろう,と考えられた。 8月3日,アメリカ人顧問グッドノーが,中国には君主立憲政体が適するという趣旨の論文を発表すると,同月14日,袁世凱の意をうけた楊度らが籌安会(ちゆうあんかい)を発起して,帝政運動への口火を切った。さらに袁世凱の股肱梁士詒(りようしい)が請願団運動を組織するに及んで,事態は急進展をとげ,9月末には,国体問題〈解決〉のための国民代表大会開催が決定的となった。…

※「グッドノー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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