日本大百科全書(ニッポニカ) 「グネモン」の意味・わかりやすい解説
グネモン
ぐねもん
[学] Gnetum gnemon L.
グネツム科(分子系統に基づく分類:グネツム科)の常緑高木。グネモンノキともいう。葉は対生し、楕円(だえん)状披針(ひしん)形、全縁、濃緑色で光沢がある。花序は長さ6、7センチメートル、単生または叢生(そうせい)。果実は長楕円形で先端はとがり、長さ約2センチメートル、熟すと黄色または紅色となり、中に1個の種子がある。果実は生食、煮食、焼食とする。また幼果、葉、花も食用とする。茎を切って出る水を飲用とし、靭皮(じんぴ)繊維は釣り糸、弓弦、製紙原料。中国海南島、マレーシア、東インド地方原産で、フィリピン、ジャワなどでは植栽されている。日本には1935年(昭和10)ころ輸入された。
[林 弥栄 2018年3月19日]