ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グルントウィー」の意味・わかりやすい解説
グルントウィー
Grundtvig, Nikolai Frederik Severin
[没]1872.9.2. コペンハーゲン
デンマークの詩人,聖職者。文学は彼の広範な活動の一部であったが,ロマン派の詩人,ことに賛美歌作者としてすぐれていた。また『北欧神話』 Nordens mytologi (1808) は古代北欧の英雄精神を復興させるのに功績があった。しかし彼が最も力を注いだのは,国教会の改革と,対プロシア戦に敗れてシュレースウィヒ=ホルシュタインを失い意気阻喪した国民を励ますために,国民高等学校の運動を起したことで,これによって近代デンマークの父たる役割を果した。息子スベンも父の影響で民話の採集に力を注ぎ,『デンマーク口承昔話集』を出した。
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