グンデシャープール(その他表記)Gunde-shāpūr

改訂新版 世界大百科事典 「グンデシャープール」の意味・わかりやすい解説

グンデシャープール
Gunde-shāpūr

イラン南西部のフージスタン州にあったササン朝ペルシア時代の都市。260年,シャープール1世がローマ軍捕虜を植民して建設した。その後西方から来住するものが絶えず,ギリシア学術が移入され,医学校や病院が設立された。またインド医学も伝えられ,東西文化交流の拠点となった。641年イスラムに占領されジュンディーシャープールJundīshāpūrと呼ばれたが,その研究施設やペルシア語文献,シリア語文献のアラビア語翻訳を通じて,アラビア科学成立に重要な貢献を果たした。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android