普及版 字通 の解説
12画
[字訓] あさたば・きよめる・あきらか
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(かつ)。に挈(けつ)・(契)(けい)の声がある。〔説文〕十三上に「一(たん)(束)なり」とあり、その麻はおそらく修禊(しゆうけい)(お祓い)に用いるものであろう。わが国の白香(しらか)の類にあたる。〔左伝、桓六年〕に「粢豐なり」とあり、神饌として供える意。は潔、禊に用いるものの意であろう。〔大学〕の「(けつく)の」は「挈(はか)り思いやる」意で、挈字の義である。
[訓義]
1. 一たばのあさ、あさたば。
2. くくる。
3. 潔と通じ、きよめる、しろい、きよい、いさぎよい、あきらか。
4. 挈と通じ、はかる、さげる、ひとり。
5. と通じ、しずか。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 イサギヨシ 〔字鏡集〕 ツカヌ・ムスブ・アサヌノ・キヨシ
[声系]
〔説文新附〕十一上に声として(潔)を収め、「(きよ)らかなり」とあり、宀部七下「は靜かなり」とあるのと近い。漢碑にの字があり、潔の意に用いる。を以て修潔する意をとる字であろう。
[熟語]
楹▶・駕▶・己▶・矩▶・▶・行▶・矢▶・粢▶・情▶・浄▶・身▶・清▶・静▶・斉▶・牲▶・誠▶・鮮▶・知▶・白▶・領▶・令▶・廉▶・廉▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報