普及版 字通 「ケツ・ベツ・ほろびる」の読み・字形・画数・意味
10画
[字訓] ほろびる
[説文解字]
[字形] 会意
戉(えつ)+火。〔説文〕十上に「火は戌(じゆつ)に死す。陽气戌に至りて盡く」とあり、また戌字条十四下に「滅なり。九、陽气にして、物畢(ことごと)くり、陽下りて地に入るなり」というのと対応する。〔淮南子、天文訓〕の陰陽説によって説くもので、字形字義にはあたらない。は戉(鉞(まさかり))に火を加えてこれを聖化する意。〔説文〕は下文に〔詩、小雅、正月〕「赫赫(かくかく)たる宗 襃(はうじ)之れを(ほろ)ぼす」の句を引く。に作る本があったのであろう。に水を加えて、はじめて滅ぼす意となる。
[訓義]
1. 火できよめる。
2. 滅と通じ、ほろびる。
[声系]
〔説文〕に声として滅・(めつ)の二字を収める。滅は滅尽、は、みなの声義を承ける字であるが、声が転化している。
[語系]
滅・miatとxiuatとすこしく音が異なる。古く(明)(めい)母の字に(まい)((かい))、無(む)((きよ))のような声があり、より滅・への転化が考えられる。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報