ケルクアン(英語表記)Kerkuane

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケルクアン」の意味・わかりやすい解説

ケルクアン
Kerkuane

チュニジア北部,首都チュニスの東方 100kmのボン半島の先端にあるカルタゴ時代の都市遺跡群。前6世紀頃,高度の都市建築技術をもっていたフェニキア人により建設された都市で,地中海貿易の拠点として発展を遂げた。前 149~146年の第3次ポエニ戦争でローマ軍が勝利を収めると,近隣のカルタゴは破壊されローマ都市が建設されたが,ケルクアンは放置されたため,神殿広場,住居などフェニキアの遺跡が比較的良好な状態で残されている。 1968年に付近からネクロポリスが発見され,フェニキア人独自の埋葬方法が明らかになった。 1985年世界遺産の文化遺産に登録され,さらに 1986年には登録範囲が拡大された。

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