ケントンプソン(その他表記)Ken Thompson

現代外国人名録2016 「ケントンプソン」の解説

ケン トンプソン
Ken Thompson

職業・肩書
コンピューター科学者 グーグル特別技師

国籍
米国

生年月日
1943年2月4日

本名
トンプソン,ケネス・レーン〈Thompson,Kenneth Lane〉

専門
コンパイラ技法, プログラミング言語, オペレーティング・システム

学歴
カリフォルニア大学バークレー校大学院電気工学専攻〔1966年〕修士課程修了

資格
米国技術アカデミー会員〔1980年〕, 米国科学アカデミー会員〔1985年〕

受賞
チューリング賞〔1983年〕,アメリカ国家技術賞〔1999年〕,日本国際賞(情報・通信分野,第27回)〔2011年〕

経歴
1966年ニュージャージー州マレイヒルのAT&Tベル研究所に入所し、コンパイラ技法やプログラミング言語、オペレーティング・システムの研究に従事。’83年AT&Tベル研究所フェロー。’75〜76年カリフォルニア大学バークレー校客員教授、’88年シドニー大学客員教授を務めた。2000年AT&Tベル研究所を退職し、エントリスフィア社フェロー。2006年グーグルに移り、特別技師。この間、1969年AT&Tベル研究所のデニス・リッチー博士とともにUNIXを開発。UNIXはその後、大学や研究機関に採用され、今日のオープンソース文化の原点となったほかインターネット発展にも寄与することとなった。また、ウェブを含めコンピューター上で用いられる文字コードの国際共通化を促したUTF-8共同開発者としても知られる。’83年チューリング賞をリッチーと共同受賞。2011年には日本国際賞(情報・通信分野)をリッチーと共同受賞した。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「ケントンプソン」の解説

ケン・トンプソン

UNIXの開発者。AT&Tベル研究所でMULTICSプロジェクトにかかわり、ファイルシステム構築を行っていた。MULTICSプロジェクトは、産学協同で進められていたプロジェクトで、あらゆる目的に対応し、これまで以上に高度な処理能力を持つ万能OSの開発が目的だったが、莫大な経費のために中止となってしまった。そのため、同氏は、自分のアイデアを生かすために、個人的にOSの開発を続けていた。MULTICSプロジェクトの資産を生かしながら、同氏が必要とする機能だけをコンパクトにまとめていった結果、1969年、UNIXの原形が完成する。1974年にUNIXがC言語に書き換えられ、一般に公開されると、世界中の大学や研究機関に広まった。1983年にデニス・リッチー氏とともにチューリング賞を受賞している。

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