デジタル大辞泉 「げす」の意味・読み・例文・類語 げす[助動] [助動][げせ|げし|げす|げす|○|○]1 (助詞「で」に付いて)…です。…でございます。「沖づりには竿は用いません。糸だけでげす」〈漱石・坊っちゃん〉2 …ました。「扡もぎりとられてげすから、其処そけえらに転まろばり落ちてはをりやせんか」〈滑・七偏人・四〉[補説]「げす」には、「げえす」「げんず」という形も見られ、「ございます」の転などといわれる。江戸末期の江戸の商人・職人、明治初期の東京の職人や通人などの間で用いられた。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「げす」の意味・読み・例文・類語 げす 〘 助動詞 〙 ( 活用は「げせ・げし・げす・げす・◯・◯」。「ございます」の変化した語か ) 江戸の語で、「ある」の意に用いられ、「てげす」の形では助動詞「た」に、「でげす」の形では助動詞「です」の意に当たる。江戸末期から明治にかけて、芸人や通人、職人の間に用いられることが多かった。げえす。[初出の実例]「彼親爺めにもぎられものを致してげすから」(出典:滑稽本・七偏人(1857‐63)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例