こくる（読み）コクル

デジタル大辞泉

こく・る

［動ラ四］強くこする。
「木で鼻を―・ったやうな西隣／一茶」〈迹祭〉
［接尾］《動詞五（四）段活用》動詞の連用形に付いて、その動作のはげしいさまを表したり、その動作を強調したりする。「黙り―・る」「𠮟り―・る」

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

こく・る

1. [ 1 ] 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙
   1. ① 強くこする。また、こすって取る。こそげる。はぎとる。
      1. [初出の実例]「はぎのすねをこくる如何」(出典：名語記（1275）八)
      2. 「風呂へ入、かるいしと申候いしにて、しつかにこくり候へは」(出典：山科家礼記‐文明九年（1477）閏正月二九日)
   2. ② 失敗して勤め先などを追われる。
      1. [初出の実例]「寺をこくってこの末は」(出典：歌舞伎・月出村廿六夜諷（1821）序幕返し)
2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 ( 四段型活用 ) 動詞の連用形について、その動作のはげしいさま、程度のはなはだしいさまを表わしたり、その動作を強調したりする。
   1. [初出の実例]「人をつきこくってとをる也」(出典：杜詩続翠抄（1439頃）四)
   2. 「頭を剃りこくって三衣を着た厨子王が」(出典：山椒大夫（1915）〈森鴎外〉)

出典　精選版 日本国語大辞典

とっさの日本語便利帳

コクる

告白すること。

出典　(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」