こけ猿(読み)コケザル

デジタル大辞泉 「こけ猿」の意味・読み・例文・類語

こけ‐ざる【こけ猿】

猿をののしっていう語。老いぼれた猿、うす汚れた猿、やせこけた猿などの意。
「美しい黒髪をこのやうに剃り下げて、手足は山の―ぢゃ」〈浄・丹波与作

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精選版 日本国語大辞典 「こけ猿」の意味・読み・例文・類語

こけ‐ざる【こけ猿】

  1. 〘 名詞 〙
  2. あかだらけの汚い猿。年老いた猿。一説に、おろかな猿。または、やせ細った猿。
    1. [初出の実例]「此の石の上に居た猿はこけ猿也。二三百歳にも成乎」(出典:杜詩続翠抄(1439頃)四)
  3. 群れから追放されたりして、一匹だけはなれた猿。〔和訓栞(1777‐1862)〕
  4. 人をののしっていう語。畜生。さる野郎
    1. [初出の実例]「源氏の武士が鋒(きっさき)に、苔猿(コケザル)めらが命の宿がへ、一々そっ首竝べん」(出典浄瑠璃祇園女御九重錦(1760)三)

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