こみず(読み)コミズ

デジタル大辞泉 「こみず」の意味・読み・例文・類語

こみず〔こみづ〕

[名・形動]
ささいなこと。細かなこと。また、そのさま。
「誠に―な所へ気が付かっしゃるから」〈人・梅児誉美・後〉
しみったれなこと。けちなこと。また、そのさま。
「これ―な客のすることなり」〈洒・通言総籬
こごと。とがめだて。文句
「おいらが引いて来た此の車に―ぬかすが最期」〈伎・韓人漢文〉
悪口をいうこと。中傷
判官きゃくへいろいろと―を言うて」〈洒・秘事真告〉

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精選版 日本国語大辞典 「こみず」の意味・読み・例文・類語

こ‐みず‥みづ

  1. 〘 名詞 〙 ( 「小水」「小密」はあて字 )
  2. ( 形動 ) 小さいこと。細かいこと。ささいなこと。また、そのさま。こみつ
    1. [初出の実例]「きさまのよふなこみづな所をとがめる人は人がいやがりさふなこった」(出典:評判記・江戸土産(1784)江戸花名画誉)
  3. ( 形動 ) けちであること。しわいこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「八つを打てあがると、す一本にてすむ、こみづなきゃくのする事也」(出典:洒落本・通言総籬(1787)二)
  4. 反対や不平。また、とがめだて。文句。こみつ。
    1. [初出の実例]「但しこみず言ふて見る気か。金にでもする気かと」(出典:浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)六)
  5. 他を悪く告げること。中傷。讒言(ざんげん)
    1. [初出の実例]「判官(きゃく)へいろいろ讒(コミヅ)をいふて、余宿(ほか)へ導く弁慶衆も有よし」(出典洒落本・秘事真告(1757頃)嶋の内の相)

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