コルディリネ(その他表記)Cordyline; dracaena

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コルディリネ」の意味・わかりやすい解説

コルディリネ
Cordyline; dracaena

リュウゼツラン科コルディリネ (センネンボク) 属の総称で,東南アジア,オーストラリア,ニュージーランドなどに約 20種が分布する常緑低木または高木。同じリュウゼツラン科のドラセナ属としばしば混同されるが,肉質の地下茎をもつ点,花序の基部に3片の総包がある点,子房が3室に分れて,それぞれに6~15の胚珠がある点などで区別される。また,はっきりした葉柄をもつ種類が多いことも特徴の1つである。センネンボク C.terminalisは葉柄のある広披針形の葉をもち,高さ1~3m。原種の葉は緑色であるが,紫紅色やクリーム色,黄色などの斑 (ふ) が入る園芸品種が数多くあり,観葉植物として鉢植えで利用される。ハワイなどで短く切られた茎が「幸運の木」 good-luck plantとして売られているのは本種である。コルディリネ・ストリクタ C.strictaは高さ1~3m。剣状の葉をもち,鉢植えにされる。ニオイシュロラン C.australisは細い剣状の葉をもち,幹の基部は肥大する。高さ 10mに達し,暖地では庭園樹や街路樹として利用できる。ストリクタは冬期は明るい室内で最低3℃以上に,センネンボクは5℃以上に保つ必要がある。ニオイシュロランは,関東以西の暖地では露地栽培できる。

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