これし

精選版 日本国語大辞典 「これし」の意味・読み・例文・類語

これ‐し

  1. [ 1 ] 〘 感動詞 〙 吉原遊女が客を呼ぶ時の語。
    1. [初出の実例]「ゆめの跡・これしと起す客もなし」(出典:雑俳・伊勢冠付(1772‐1817)文化一〇)
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 ( [ 一 ]から転じて ) 遊客のこと。
    1. [初出の実例]「ある時はこれしの女房ぶっ重ね」(出典:雑俳・川柳評万句合‐宝暦一二(1762)義六)
  3. [ 3 ] 〘 代名詞詞 〙 ( 「し」は接尾語 ) これ。江戸時代女子の手紙用語。
    1. [初出の実例]「これし迚もくがいと御さっし下されかし」(出典:洒落本・二蒲団(1801))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のこれしの言及

【トランシルバニア】より

…宗教改革は民族意識を目覚めさせ,クルジュ市のカルバン派への改宗のときのように,それはマジャール人とザクセン人の対立の様相を呈したが,諸民族の共存関係の上に立ってきたトランシルバニア社会の特質により,1557年にはカトリック,ルター派,カルバン派が公認宗教と認められ,宗教戦争の時代のヨーロッパにおいて初めて宗教的寛容が実現され,71年には,反三位一体派も公認宗教となった。東方正教の地位は変わらなかったが,〈トランシルバニアのルター〉と呼ばれたヨハネス・ホンテルスJohannes Honterus(1498‐1549)による印刷術の導入は,ルーマニア人コレシCoresi(1510ころ‐81ころ)によるスラブ語の教会聖典の印刷を可能にした(1557)。16世紀末にトランシルバニア公バートリ・イシュトバーンはポーランド国王となり,また三十年戦争でトランシルバニア公国は国際政治上重要な役割を演じ,ウェストファリア条約にも独立国として名を連ねたが,これらはトランシルバニア公の権力の増大を意味した。…

※「これし」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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