日本大百科全書(ニッポニカ) 「コーベ・クロニクル」の意味・わかりやすい解説
コーベ・クロニクル
こーべくろにくる
The Kobe Chronicle
1891年(明治24)10月2日にイギリス人ロバート・ヤングRobert Youngが創刊した日刊英字新聞。神戸で初めてロイター通信と契約するなど着々と地歩を固め、99年には有力対抗紙『ヒョーゴ・ニュース』を買収して夕刊紙に改め、2月から『ヒョーゴ・イブニング・ニュース』を発行した(9月にヒョーゴ・ニュース社が焼失したため合併)。1905年(明治38)1月『ジャパン・クロニクル』The Japan Chronicleと改題し、随一の英字紙として勢威を振るったが、日中戦争が始まると、外務省の英字紙一本化政策によって、40年(昭和15)12月『ジャパンタイムズ』The Japan Timesに併合された。『クロニクル』の論調は当初日本に好意的だったが、しだいに対日批判が厳しくなり、のちには反日新聞の代表といわれた。
[春原昭彦]