ごんぎつね

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ごんぎつね」の意味・わかりやすい解説

ごんぎつね

新美南吉(にいみなんきち)の短編童話。作者の初期の代表作で、1932年(昭和7)『赤い鳥』に掲載された。いたずらぎつねの「ごん」は、村人兵十が病気の母に食べさせるためにとらえたうなぎを盗む。ところが母に死なれてひとりになった兵十を気の毒に思い、まつたけや栗(くり)などを兵十の家に投げ込む。しかし兵十は、ごんを鉄砲で撃ってしまったあと、初めてそのことを知った。善意の食い違いを描いた話で悲劇的だが、それだけに感銘が深い。初稿は自由日記風ノートに見られ、末尾に1931.10.4とある。翌年の『赤い鳥』1月号に改筆されて掲載。

[浜野卓也]

『『校定新美南吉全集10』(1980・大日本図書)』▽『『ごんぎつね』(偕成社文庫・講談社文庫・フォア文庫・ポプラ社文庫)』

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