ゴンジャ王国(読み)ゴンジャおうこく

改訂新版 世界大百科事典 「ゴンジャ王国」の意味・わかりやすい解説

ゴンジャ王国 (ゴンジャおうこく)

西アフリカの現ガーナ共和国の中部に,16世紀末ごろ形成されたと思われる王国。この時代には,北方のニジェール川大湾曲部地方から南の森林地帯へのマンデ系の商人の浸透が盛んになるが,おそらくその長距離交易に寄生する形で,マンデ系のグバンヤ族の戦士集団がこの地方に移住し,征服国家ゴンジャGonjaを築いた。中央集権化の進んだ単一の国家ではなく,共通の王朝から支配者が分かれたいくつもの小王国が連合を形づくっていた。とくに18~19世紀,東のダゴンバ王国を経てハウサ諸国と,南に隣接するアシャンティ王国などアカン諸王国とを結ぶ交易の仲介者として重要な役割を果たした。ゴンジャの勢力下にあったサラガは,この交易の中継地として栄えた。19世紀末,ゴンジャは英領植民地ゴールド・コーストの一部になった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 川田

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む