サカテカス州(読み)サカテカス(その他表記)Zacatecas

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サカテカス州」の意味・わかりやすい解説

サカテカス〔州〕
サカテカス
Zacatecas

メキシコ中部内陸の州。州都サカテカス。メキシコ高原中部に位置し,南西部には西マドレ山脈の一部を含む。平均標高約 2350m。大きな河川はなく,気候は乾燥し,全体に快適であるが,標高の低い谷では高温となる。主産業は鉱業で,銀,金,水銀,銅,鉄,亜鉛などが採掘される。この地域の豊かな鉱物資源は,スペイン人によるメキシコ征服の直後から注目されたため,1546年開山という古い鉱山もある。農業も重要で,穀物,サトウキビ,マゲイ (リュウゼツランの一種でその液からプルケと呼ばれる酒を醸造) などを栽培し,ラバなどを飼育する。工業は鉱石精錬,グアユルゴムの採取,農産物加工 (製糖綿織物毛織物,ラム酒,プルケ酒) などに限られる。アメリカ合衆国との国境の町シウダードフアレスとメキシコ市を結ぶ幹線道路,鉄道が州都を経て州を縦断する。面積7万 3252km2。人口 127万 8279 (1990推計) 。

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