ササキクラゲ(読み)ささきくらげ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ササキクラゲ」の意味・わかりやすい解説

ササキクラゲ
ささきくらげ / 佐々木水母
[学] Sasakiella cruciformis

腔腸(こうちょう)動物門ハチクラゲ綱十文字クラゲ目ジュウモンジクラゲ科に属する海産動物。浅海ホンダワラなどの海藻に付着して発見される。短い柄で海藻に付着しており、傘は扁平(へんぺい)で十字形、直径1センチメートルに達し、全体は黒褐色である。4本の腕が発達しており、各腕の先端は二分して、その分枝にはそれぞれ10~15本ほどの小触手が群がっている。平衡器を欠くが、8本の触手が長くてよく発達しており、それらの先端は円盤状の付着盤となっている。下傘の中央に口が開き、口柄には4個の唇弁(しんべん)がみられる。本州北部および北海道南西部の沿岸にみられ、日本の特産種である。本種の和名は、北海道大学教授佐々木望(まどか)(1883―1927)にちなむ。

[山田真弓]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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