さぞかし

精選版 日本国語大辞典 「さぞかし」の意味・読み・例文・類語

さぞ‐かし

  1. [ 1 ] 〘 連語 〙 ( 「さぞ」に強意助詞「かし」がついたもの。文末に用いて ) そうだよ。そのとおりだよ。もっともだろうよ。
    1. [初出の実例]「さぞかし。女なる己等(おのら)だにこそ筋の絶えし事は思へ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲下)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 ( [ 一 ]が一語化したもの。推量の表現に用いる ) たしかにその事態が想像され、共感される意。
    1. (イ) さだめし。きっと。
      1. [初出の実例]「処置サハキヲ ハヤウスレハ サソカシアラウカ」(出典:交隣須知(18C中か)四)
      2. 「髯(ひげ)も嘸かし難儀であらう」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉九)
    2. (ロ) あとに言うはずの内容を含めてしまう表現。さだめし(…だろう)。
      1. [初出の実例]「少々スゴミある皃付なれども、むかしは嘸(サゾ)かしと思ひやらる」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙一八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む