さりとて

精選版 日本国語大辞典 「さりとて」の意味・読み・例文・類語

さり‐とて

  1. 〘 接続詞 〙 先行事柄に対し、後続の事柄が反対対立関係にあることを示す。そうかといって。それにしても。
    1. [初出の実例]「さらにたち帰るべくもおぼされざりけれど、さりとて夜を明し給べきにあらねば」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「希有の人かなと思ひて、十余町ばかり具して行く。さりとてあらんやはと思ひて、刀をぬきて走りかかりたるときに」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)二)

さりとての補助注記

口語では文語的な表現として用いられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android