サンゴゴケ(読み)さんごごけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンゴゴケ」の意味・わかりやすい解説

サンゴゴケ
さんごごけ
[学] Sphaerophorus meiophorus (Nyl.) Vain.

地衣類サンゴゴケ科の代表的な1種。北海道から九州高山にみられる日本特産種で、針葉樹の基部近くに生える。地衣体は樹枝状で、高さ1~3センチメートルとなり、細かな枝が数多く出る。子器は枝の先につき、球形。日本では6種が知られており、ヒラサンゴゴケS. melanocarpusがもっとも普通にみられる。山地樹皮に生え、地衣体は著しく扁平(へんぺい)になって、樹枝状に枝分れする。地衣体の背面灰白色から灰緑色であるが、腹面は淡灰色となる。子器は地衣体の枝先の腹面につき、円盤状。日本のほかにヨーロッパ、北アメリカ、ニュージーランドなどに分布する。

[井上 浩]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 井上浩

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android