サンジャヤ(英語表記)Sañjaya Belatthipuṭṭa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンジャヤ」の意味・わかりやすい解説

サンジャヤ
Sañjaya Belatthipuṭṭa

前6~5世紀頃のインド思想家。インドで都市が出現し非正統的な一般自由思想勢力を得た時代に活躍した。仏教釈尊 (ゴータマ・ブッダ) とほぼ同世代の人。一種の不可知論者で,形而上学的問題に関する判断中止の思想を初めて明らかにしたといわれる。釈尊の二大弟子であるサーリプッタ (舎利弗) とモッガラーナ (木 犍連) とはもとサンジャヤの弟子であった。原始仏教の思想は,この懐疑論を乗越えたところに現れたものである。

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