サンタクルス県(読み)サンタクルス(その他表記)Santa Cruz

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンタクルス県」の意味・わかりやすい解説

サンタクルス〔県〕
サンタクルス
Santa Cruz

ボリビア東部の県。県都サンタクルス。同国最大の県で,東はブラジル,南はパラグアイと国境を接する。アンデス山脈とブラジルのマトグロッソ高原の間に広がる熱帯低地を占め,大部分はアマゾン川水系のマモレ川流域に属するが,南東部はパラグアイ川流域に入る。県域の半分近くを占める草原はすぐれた放牧場となり,ウシ,ウマの飼育を中心とした牧畜が盛ん。その他は森林地帯であるが,土壌がきわめて肥沃で,森林を切り開いて農業開発が進められている。 1950年代なかば以降日本ボリビア移住協定に基づいて同県内に建設された日本人移住地も農業開発に貢献,70年代なかばサンタクルス周辺のコロニアサンフアン,コロニアオキナワ両移住地に約 3000人の日本人が定住している。主要作物はイネサトウキビワタキャッサバトウモロコシ果樹など。 53年以降南西部のカミリ油田が開発され,同国の重要な産油地帯となっており,スクレコチャバンバなどの製油所へパイプラインが通じている。長い間交通の便が悪く,豊かな天然資源の開発を妨げてきたが,50年代以降県都を中心に内外と結ぶ道路,鉄道が整備された。面積 37万 621km2。人口 135万 1191 (1992推計) 。

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