サンメン峡(読み)サンメンきょう(その他表記)Sanmen xia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンメン峡」の意味・わかりやすい解説

サンメン(三門)峡
サンメンきょう
Sanmen xia

中国東部,ホーナン (河南) 省サンメンシヤ (三門峡) 市とシャンシー (山西) 省ピンルー (平陸) 県の境にあるホワン (黄) 河中流の峡谷両岸は黄土層の絶壁で,幅はわずか 250m。河中にある2つの大きい岩が流れを3分し,3つの門のように見えるために三門峡と名づけられ,左岸からクイ (鬼) 門,シェン (神) 門,レン (人) 門と呼ばれていた。暗礁が多く,流れが急で,ホワン河航行難所であった。シーアン (西安) 市 (長安) に都をおいた歴代王朝は,大量の租米を輸送する必要から,たびたび航路の開削を試みたが,いずれも失敗。この間の輸送はルオヤン (洛陽) 経由の陸路をとったり,河岸に桟道をかけたり,山道を開いたりした。唐の玄宗のときに岩をうがって長さ 300m,幅 4mの開元新河と呼ばれる水路が開かれたが,以後も航行は多大の危険を伴った。 1960年にサンメン峡ダムが建設され,航行は容易となっている。

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