しなてる

精選版 日本国語大辞典 「しなてる」の意味・読み・例文・類語

しな‐てる

  1. 「かた(片)」にかかる。語義および、かかり方未詳。「しな(階・坂)て(照)る」の意で、山の片面などが段層状になって日が当たっている意からかかるか。
    1. [初出の実例]「斯那提流(シナテル) 片岡山に 飯(いひ)に飢(ゑ)て」(出典:日本書紀(720)推古二一年一二月・歌謡)
    2. 「級照(しなでる) 片足羽河(かたしはがは)の さ丹塗りの 大橋の上ゆ」(出典:万葉集(8C後)九・一七四二)

しなてるの語誌

語源については諸説があり、定説をみない。「しな」を含む枕詞は、他に「しなざかる」、「しなたつ」、「しなだゆふ」があり、いずれも土地の名と共に用いられているため、「しな」が土地の様相を示す語であることは確かであろう。しかし、例えば、「奈良」に冠する「あをによし」、「難波」に冠する「おしてる」のように、ひとつの地名と密接な繋がりをもってはいない。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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