日本大百科全書(ニッポニカ) 「シュトロマイヤー」の意味・わかりやすい解説
シュトロマイヤー
しゅとろまいやー
Friedrich Stromeyer
(1776―1835)
ドイツの化学者。ゲッティンゲンに生まれ、同地の大学を卒業後、パリのボークランのもとで分析化学を学び、生涯を鉱物の分析に捧(ささ)げた。1802年ゲッティンゲン大学の私講師、1810年に化学と薬学の正教授となる。ハノーバー公国の薬局監督官を兼職し、1817年その査察の際に、強熱すると黄色を帯びる不純な炭酸亜鉛に目を留め、このなかから新元素カドミウムを発見した。アラゴナイトの分析やヒ素化合物の研究、デンプンによるヨウ素の検出法の発見などもある。リービヒに先駆けて大学に初めての学生用実験室を設け、ブンゼンらの優れた化学者を送り出した。
[内田正夫]
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