化学辞典 第2版 「炭酸亜鉛」の解説
炭酸亜鉛
タンサンアエン
zinc carbonate
ZnCO3(125.42).天然にはりょう亜鉛鉱として産出する.亜鉛塩水溶液に炭酸アルカリを加えると塩基性炭酸塩(炭酸水酸化亜鉛)を生じ,正塩は得られない.正塩は,二酸化炭素を飽和した炭酸水素ナトリウム水溶液を,3~4 ℃ に冷却した硫酸亜鉛水溶液に加えると,無色の微細結晶として得られる.密度4.42 g cm-3.200 ℃ 以上に加熱すると二酸化炭素を失いはじめ,300 ℃ で酸化亜鉛になる.水にはほとんど不溶.陶磁器,医薬品(軟膏),木材の難燃化剤,食品添加物などに用いられる.[CAS 3486-35-9]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報