シリコン系高分子材料(読み)シリコンけいこうぶんしざいりょう(その他表記)polysilan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シリコン系高分子材料」の意味・わかりやすい解説

シリコン系高分子材料
シリコンけいこうぶんしざいりょう
polysilan

炭素の代わりにケイ素 (シリコン) 原子分子の基本骨格を構成する一連の高分子材料。 1980年代に研究が盛んになったが,91年に反応性の高いフェノールの水酸基を保護基でブロックして置換基導入に成功してから,シリコン系高分子に多彩な機能をもたせる展望が生まれた。耐熱性高分子材料,導電性高分子材料,光学機能素子,フォトレジストなどの用途が考えられる。通産省は 91年,次世代産業基盤技術開発制度のプロジェクトとして「ケイ素系高分子材料の研究開発」を発足させた。ケイ素樹脂,ケイ素原子クラスターなどもあり,周期律表第 IV族の多様性,可能性という視点からも注目を集めている。

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