しわぶる(読み)シワブル

デジタル大辞泉 「しわぶる」の意味・読み・例文・類語

しわ‐ぶ・る〔しは‐〕

[動ラ四]口にくわえてなめる。しゃぶる。
「魚の骨―・るまでのおいを見て/芭蕉」〈猿蓑

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「しわぶる」の意味・読み・例文・類語

しわ‐ぶ・るしは‥

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 口に含んでなめまわす。口にくわえて吸う。しゃぶる。
    1. [初出の実例]「しはぶる、如何。すはぶる也。すはは吸の義也」(出典:名語記(1275)九)
    2. 「歯は落うせてなけれども、はじしをもってあいしらひ、もときり昆布がなしはぶらむ」(出典:御伽草子・常盤の姥(類従所収)(1504‐21頃))

しわぶるの補助注記

「しは」は「しはぶく(咳)」等の「しは」と同じく唇に関わる語根として、「ぶる」は「くすぶる」「ゆさぶる」等に共通する作用行為の接尾語と見るのが妥当か。


しわ‐ぶ・るしは‥

  1. 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 未詳。せきをする、せきこむの意か。
    1. [初出の実例]「二上の 山飛び越えて 雲隠り 翔(かけ)り去(い)にきと 帰り来て 之波夫礼(シハブレ)告ぐれ」(出典万葉集(8C後)一七・四〇一一)

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