化学辞典 第2版 「ジテルペン」の解説
ジテルペン
ジテルペン
diterpene
20個の炭素原子をもつテルペンの総称.狭義のジテルペンは,生物が生産する物質で,4個のイソプレンからなる炭化水素 (C5H8)4 をいう.通常,これに酸素,窒素などの原子が結合したアルコール,フェノール,環状エーテル,カルボン酸,アルカロイドなどを含める.生合成的には,4個のイソプレン単位からなる鎖状アルコール,ゲラニルゲラニルピロリン酸から生合成されると考えられている.基本骨格としては,フィトールのような非環式ジテルペン,センブレンのような単環性ジテルペン,ドラブラジエンまたはタキシニンなどの三環性ジテルペン,カウレンのような四環性ジテルペン,およびこれらの骨格が転位により変化したものなどがある.ジテルペンアルカロイドとしてはアコニチンなどがある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報