フィトール(その他表記)phytol

改訂新版 世界大百科事典 「フィトール」の意味・わかりやすい解説

フィトール
phytol



鎖状ジテルペンアルコールフィチルアルコールともいう。イソプレン単位が4個,頭-尾結合をした骨格構造をもち,クロロフィル葉緑素)の構成成分として植物界に広く存在する。クロロフィルaあるいはbアルカリ加水分解して得ることができる。沸点203℃(9mmHg)の無色液体比重0.8491(25℃)。フィトールはカロチノイド,ステリン類などと同様のイソプレノイド関連物質であり,生物活性物質であるビタミンEおよびK1合成原料として興味がもたれている。
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化学辞典 第2版 「フィトール」の解説

フィトール
フィトール
phytol

3,7,11,15-tetramethyl-2-hexadecen-1-ol.C20H40O(296.54).クロロフィルの分解生成分.葉緑素中にエステルとして存在するジテルペン鎖状アルコール.沸点203~204 ℃(1.3 kPa).0.850.1.463.λmax 212 nm(log ε 3.03).+0.06°(無溶媒).ビタミンE,Kの合成原料として用いられる.[CAS 150-86-7]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「フィトール」の解説

フィトール

 C20H40O (mw296.54).

 クロロフィルを構成する不飽和第一級アルコールの一種

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィトール」の意味・わかりやすい解説

フィトール
phytol

クロロフィル (葉緑素) の分解によって得られる油状の液体。沸点 203~204℃ (10mmHg) 。有機溶媒に可溶,水に不溶。ビタミンE,ビタミンKの合成に用いられる。ジテルペンアルコールの一種であり,クロロフィル分子中にエステルとして存在する。

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