ジブカイン(その他表記)dibucain

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジブカイン」の意味・わかりやすい解説

ジブカイン
dibucain

ジメチソキンとともにキノリン誘導体の合成局所麻酔薬である。表面,浸潤,伝達,脊髄の各麻酔に使用される。水溶液煮沸可能で,コカインのようには分解せず,コカインの約 12倍,プロカインの約 48倍の効力を示す。持続時間はコカインの約2倍,プロカインの約9倍である。毒性はコカインの5~9倍,プロカインの約 40倍である。血管分布の多い組織に注射したときや,誤って血管内に注射したときには,けいれん振戦,血圧下降,心機能抑制,房室ブロック,心停止,過敏反応などを呈することもある。

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世界大百科事典(旧版)内のジブカインの言及

【局所麻酔薬】より

…コカインは天然由来のすぐれた局所麻酔薬であるが毒性も強いので,数多くの合成局所麻酔薬(コカイン代用薬ともいう)が作られている。プロカイン,テトラカイン,リドカイン,ジブカイン,アミノ安息香酸エチルなどである。これらの効力や毒性はそれぞれ異なるが,いずれも完全なものとはいいがたい。…

※「ジブカイン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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