日本大百科全書(ニッポニカ) 「スベトラーノフ」の意味・わかりやすい解説
スベトラーノフ
すべとらーのふ
Евгений Фёдорович Светланов/Evgeniy Fyodorovich Svetlanov
(1928―2002)
ロシアの指揮者。生地のモスクワ音楽院でピアノと指揮を学び、1953年指揮者としてデビュー。54~65年ボリショイ劇場指揮者(62年より首席指揮者)、65年以来2000年までソビエト国立交響楽団(現ロシア国立交響楽団)の音楽監督ならびに首席指揮者を務めたほか、1992~2000年ハーグ・レジデンティ管弦楽団首席指揮者を兼任。68年(昭和43)ソビエト国立交響楽団二度目の日本楽旅に同道して初来日、以後たびたび来日した。ロシアとソ連の作品および20世紀音楽が主要なレパートリーで、情緒過剰に陥らず、迫力に富む一方で、洗練された味わいを失わない演奏を特色とする。作曲家としても知られ、交響曲『Tone-Poems Festival』(1950)、『ラプソディ』(1954)、交響詩『ビューティフル・カリーナ』(1975)などがある。72年レーニン賞を受賞。
[岩井宏之]