スライドガラス(読み)すらいどがらす(英語表記)slide glass

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スライドガラス」の意味・わかりやすい解説

スライドガラス
すらいどがらす
slide glass

光学顕微鏡用の器具の一つで、試料をのせるための長方形の透明な板ガラス。載物ガラスまたはスライドともいう。普通、長さ76ミリメートル、幅26ミリメートル、厚さ1~2ミリメートルである。厚さによりNo.0~No.3の規格がある。臨床検査医学、生物学の研究では、生物試料を固定してパラフィンなどに包埋して薄切片としたものを貼(は)り付けたり、検液などの試料を直接のせて検鏡するのに用いる。通常これらの試料はカバーガラスをかけて覆う。特殊なものとしては、中央上面に凹所がありプランクトンなどの観察に用いるホールスライド、紫外線を透過させられる石英製のもの、標準尺度となる倍率較正用のマイクロメータースライド、血球数その他の粒子数を測定するための血球計数板などがある。

[馬場昭次]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スライドガラス」の意味・わかりやすい解説

スライドガラス
slide glass

デッキガラス,載物ガラスともいう。顕微鏡で観察するとき,試料を載せ,また固定するためのガラス板医用,生物用,岩石鉱物用があり,いろいろな寸法があるが,厚さは約 1.4mmで,あまり差はない。他に大型試料用もある。 (→プレパラートガラス )

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