最新 地学事典 「スラブブレイクオフ」の解説
スラブブレイクオフ
slab breakoff slab break-off
大陸衝突の際,リソスフェアを構成するマントルが,上に載る地殻からデラミネーションし,剥がれ落ちる現象。高密度のスラブマントルが剥がれ落ちることにより,衝突された大陸下に沈み込み変成した低密度の大陸地殻は,広域で急速な地殻隆起や伸張を引き起こし山脈を形成するとともに,高密度の高圧・超高圧変成岩の下部地殻への同化を促す。ヒマラヤ・チベットとその周辺地域やアルプス造山帯では,大陸衝突後のスラブブレイクオフによる高密度スラブの剥離が地震波トモグラフィの観測により可視化されている。剥離したプレートの裂け目を埋めるように高温のアセノスフェアが流入することで,大規模なマグマ活動を伴うこともある。参考文献:P. Bird (1978) Jour. Geophys. Res., Solid Earth, Vol. 83: 4975
執筆者:酒井 治孝・辻森 樹
参照項目:デラミネーション
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

