鋼片(読み)こうへん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「鋼片」の意味・わかりやすい解説

鋼片
こうへん

鋼塊断片。製鋼工場で製造された鋼塊(インゴットingot)を所要断面形状に熱間圧延し、所要の単位重量に切断する工程分塊圧延といい、これにより得られるものを鋼片という。条鋼用大形角鋼片をブルームbloom、鋼板用大形扁平(へんぺい)鋼片をスラブslab、小形鋼片をビレットbilletと呼び分けている。鋼塊から鋼片を製造する分塊圧延の間に鋳造組織が分断、微細化され、気孔が圧着されて材質が向上する。

須藤 一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 連続鋳造法

百科事典マイペディア 「鋼片」の意味・わかりやすい解説

鋼片【こうへん】

鋼塊を分塊圧延した半成品。これを圧延して製品とするが,厚板用のスラブ,大型条鋼用のブルーム,小型条鋼用等のビレットなどがある。溶鋼から連続的に鋼片をつくる連続鋳造法も行われている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android