日本大百科全書(ニッポニカ) 「スラベイコフ」の意味・わかりやすい解説
スラベイコフ
すらべいこふ
Петко Рачов Славейков/Petko Rachov Slaveykov
(1827―1895)
ブルガリアの詩人。早くからパイシイ・ヒレンダルスキの『スラブ・ブルガリア史』(1762)を読んで民族意識に目覚め、16歳で教師になったとき、ギリシア僧侶(そうりょ)排斥運動を行った。その後も文筆活動によって祖国解放運動に挺身(ていしん)し、最初に発表した『色とりどりの花束』(1852)で詩人としての名声を得る。多くの詩、民話、童話、論説のほか、新聞『嚢笛(ガイダ)』(1863~67)や女性誌『立葵(たちあおい)』(1871)などを発行して人々の啓蒙(けいもう)に努め、また、ブルガリアで最初の児童雑誌『みつばち』(1871)を出してブルガリア児童文学の基礎をつくった。青少年向き文化の各部門に「スラベイコフ大賞」が設けられている。
[真木三三子]