ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スルタン・ムハンマド」の意味・わかりやすい解説 スルタン・ムハンマドSulṭān Muḥammad 16世紀前半に活躍したイランのサファビー朝タブリーズ派の代表的ミニアチュール (細密画) の画家。タハマースプ1世の宮廷に仕え,ベヘザードの跡を継いで宮廷図書館長となり,絵画だけでなく染織その他の工芸面にも多大の影響を与えた。現存作品にペルシア叙事詩に挿図した写本がある。得意とした分野は風俗画や肖像画。また写本の装丁に漆様の粘着溶材を使うことを始め,錦織やカーペットのデザインを行い,狩猟文や動物文のすぐれた作品を残した。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by