ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ズニ族」の意味・わかりやすい解説
ズニ族
ズニぞく
Zuñi
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…雨乞いの儀式はその洞穴でおこなわれ,人びとが雨乞師に贈りものを用意して,行列をつくって洞穴に出かけると,雨乞師は,そこで皮袋に満たした水を群衆の前で飲みほして降雨を祈願する。アメリカ・インディアンのズニ族は,降雨を祈願するとき草木を焼いて煙を立てるが,その際,雨乞師は地面に水をまく。またトウモロコシが30cmほどに生長すると,女たちは聖なる踊りをはじめるが,男たちはタバコの煙を水の入った容器やトウモロコシの茎に吹きかける。…
…これに対し,旧来の氏族は,カヌーや家々に飾られた,鳥やイヌや木の葉のたばなどの紋章の形でそのなごりをとどめるにすぎない。アメリカ合衆国ニューメキシコ州のプエブロ・インディアン,ズニ族の場合には,大は400人,小は3~4人よりなる旧来の15の母系氏族が,いちおう外婚的な単位をなしてきたけれども,いろいろの点で,父と子との家族的関係も深く,父の氏族の成員でも近い世代の血縁者との婚姻は忌避されている。氏族の政治的機能は消失して,氏族会議も氏族長も氏族集会所ももたない。…
…北アメリカ南西部,現在のアメリカ合衆国アリゾナ州北東部とニューメキシコ州北西部に居住し,定着農耕を営んできたアメリカ・インディアンの総称。アドベ(日乾煉瓦)ないし石造の恒久的な集合住宅に住んでいたため,スペイン語で〈集落〉を意味するプエブロの名で呼ばれることになった。 プエブロ族は言語学的には多様である。ニューメキシコ州のリオ・グランデ川流域にはタノ語系の言語(さらにティワ,テワ,トワに細分される)を話すタオス,サン・フアン,ヘメスなどが,同州西部にはケレス系言語を話すアコマ,およびズニ系言語を話すズニなどが,またアリゾナ州北東部にはショショニ系言語を話すホピが,それぞれ集落を形成している。…
※「ズニ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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