日本大百科全書(ニッポニカ) 「ずぼううなぎ」の意味・わかりやすい解説 ずぼううなぎ 福岡県の郷土料理。古くからこの地方でつくられているスモーク料理で、ウナギに塩をまぶして、藁(わら)でしっかり包んでかまどの上に数か月つり下げておく。以前はかまどで薪(まき)を燃やして炊事をしていたので、かまどからの熱で乾燥し、煙が自然に加わって、ウナギは薫製になるのである。いまはわずかに残っている旧家などでつくるもの以外にはみられない。焼いて酒の肴(さかな)にするのもいいが、そのまま削って酢の物にすることもある。[多田鉄之助] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例