普及版 字通 「セツ・むし」の読み・字形・画数・意味
12画
[字訓] むし
[説文解字]
[字形] 象形
小さな虫が集まっている形。竊(窃)(せつ)は、が廩倉中の穀実を食べて、中を空虚とする意。その虫をという。〔説文〕十四下に「蟲なり。(じう)に從ふ。象形。讀むこと(せつ)と同じ」とあり、に従う字とする。も大小の虫が相蹂躙(じゆうりん)する形。はまた(契)(せつ)に作り、殷の祖神の名。文献に・の字を用いる。卜文のはその神名かとみられ、〔漢書、古今人表〕にはなおの字を用いている。
[訓義]
1. むし、むしがあつまる。
2. また契・に作り、殷の祖神の名。
[声系]
〔説文〕に声の字として・竊の二字を収める。(かつ)は車轄(しやかつ)の象形で、に従う字ではない。
[語系]
・()syetは同声。神名としてはが初文で、・は通用の字であろう。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報